GALANT GDI Viento-R メンテナンス講座
017:シートの外し方


実はこれまでにシートは2回取り外し作業を行っている。1回目はレカロの装着時で、これはショップでやって貰った。2回目は三菱純正のシートレールに取り替えるとき。これは自分でやったのだが、取付に熱中してしまい、画像を撮っていなかった。そして今回、運転席下に置いているVICSユニットの位置を変更するために再び取り外しを行ったのでそのばらし方について解説してみる。
このシートレールの取付については数多くの質問を頂き、補足説明として数項目を追加しました。

必要な工具:
- 14mmのソケットラチェットレンチ(スパナでも可)
- レカロシート取付には6mmの六角レンチが必要
- プラスドライバー
シートは4カ所で固定されていて、前側がナット、後ろ側がボルトである。いずれも同じサイズなので14のソケットラチェットレンチがあれば簡単にこれらを外すことができる。
これは運転席中央側のナット。シートを目一杯後ろにさげるとこれが見えてくる。実はココだけ化粧パネルが装着されておらず、その代わり袋ナットになっている。
これが運転席右側。ご覧の通り化粧パネルが取り付けられているが、これははめ込んでいるだけなので、ちょっと力を入れて拗ればすぐはずれる。
これが化粧パネルを外した状態。ココは普通のナットで固定されている。
これが後ろ側の状態。シートを一番前にスライドし、できればリクライニングを前方に倒すと作業がやりやすい。
青い矢印が外した化粧パネルで、赤い矢印が固定用ボルト。化粧パネルは前と同じくはめ込んでいるだけ。
さあ、これでシートが外れるのだが、運転席の場合はあと一つ作業がある。それはシートベルトにつながる配線を外すこと。写真の青い矢印の部分に端子があるので、これを外せばOK。シートバックを倒した状態で、シート本体を後ろに傾けるとお目当ての端子に出会うことができる。
これで取り出すことができるのだが、シートはかなりの重さがあるので、これが結構重労働。ハンドルを一番高くし、シートバックを倒せば多少楽になるが、それでも傷を付けないように気を使いながらの作業は大変である。
赤い矢印は固定部分である。

これでシート外しの解説は終わり。
実は今回はこの続きがあって、AM19シリーズのシートを三菱純正レカロ用シートレールに装着した場合、ランバーサポート用のエアチューブの取り回しを変更しなければ、ランバーサポートが使えなくなるのである。それはレールとシートとの固定部にチューブが挟まれてしまい、エアが通らなくなるのである。解決法は簡単で、チューブのルートを少し変更するだけでOKなのである。

皆様からのアドバイス

後日わかったことなのだが、このチューブルートの変更は不要であることが判明した。では何故私の場合ルートを変更しなければならなかったかと言えば、「助手席用のシートを運転席に取り付けていたため」である。レール取付に際しては様々な方から問い合わせが届いているのだが、全ての方々がルートを変更することなく取付が出来ているとの連絡を貰っている。

取付の際に便利なちょっとしたコツ

三菱純正レカロ用シートレールにシートの取付を行う前に以下の作業を事前に行っていると取付が少し楽になるので紹介したい。

1. 化粧パネルを外側のレールに取り付ける。(一番後端のツメの部分は引っかからなくても可)
2. レールをボディーに仮置きする。
3. 左右のシート取付用の穴が同じ位置になるようにスライドを調整しておく。
4. レールを左右別々にレカロの固定する。
5. スライド用ワイヤーを取り付ける。(レバーを構成する部品に穴に引っかけるだけ)

シートとレールが一体になるので取付の際にはかなりの重さになるが、あらかじめ位置決めをしていれば、その後の作業がとても楽になる。

標準シートからの流用部品

三菱純正レカロ用シートレールを装着する場合、以下の部品を標準シートから流用する。これらの部品は新たに購入することもできるのだが、もったいないので流用しましょう!(笑)

1. スライドレバー
  プラスドライバーで外します。
2. シートベルト固定用ボルト類
  ワッシャー数枚にボルト
3. レール固定用のナット4個
4. そのナットの化粧パネル

これが三菱純正レカロ用シートレールをシートに取り付けた状態を裏から見た写真。赤い部分が固定部分で、これを見ても明らかにシートが中央側にオフセットされていることがわかる。これでも多少中央からずれているのだが、これ以上オフセットさせる事は取付上、無理なようである。
さて、肝心のエアチューブだが、問題の場所は青い矢印の場所。シートを固定する部分のシート側に位置するエアチューブをレールよりも手前(シートから遠いほう)に移動すると問題なくランバーサポートが稼働するようになる。
赤い矢印がシートを固定するボルト。既にエアチューブの取り回しを改良した状態の写真である。シート側にあるエアチューブをこのようにレールの外側に変更ことによって問題は解決するのである。
その部分の拡大写真。三菱純正レカロ用シートレールは左右が独立した構造になっているので、この部分のボルトを緩め、レールを外側にずらし、ドライバーでエアチューブを引っぱり出し、写真のようにレールとシートを固定する。

今回は運転席側しかやっていないが、助手席側も同じであると思うのでトライしてみて下さい。
 


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