GALANT GDI Viento-R メンテナンス講座
022:エアバッグステアリングの交換方法



エアバッグ付きのステアリング交換は、手順を怠ると「暴発事故」を起こす可能性がある。整備解説書に寄れば、きちんと下前準備を行うとそれ程難しくないようである。
この度、ランエボ5用モモステをゲットしたので、純正ステアリングと交換した際に行った手順を紹介したい。
難しくないと書いたが、くれぐれもこの作業は自己の責任でお願いします。

 必要な工具:トルクスドライバ
       17のボックスレンチ又は十字レンチ
       10のスパナ
       小さなマイナスドライバ

エアバック廻りの整備作業を行うに当たり、整備解説書には以下のように書かれている。

整備作業はバッテリーのマイナス端子の接続から外してから60秒以上待ってから行うこと。
また、外したマイナス端子はテープを巻いて絶縁すること。SRS-ECU内のコンデンサーはバッテリー電圧を除去した後も一定時間エアバッグを展開させるために必要な電圧を保持しており、この時間を待たずに作業を行うとエアバッグの誤展開により重大な障害を起こす原因となる。

ここでは60秒以上と書かれているが、それよりも長い時間が望ましい。私の場合は時間にして10分以上放置した。

時間経過後に行う最初の作業はステアリング内のエアバッグモジュールの取り外し。
ステアリングの両脇2カ所で固定されているネジを取り外す。(画像の赤矢印)このネジは特殊な形状をしており、敢えて形を表現するなら「*」。ここはトルクスレンチを用いて緩める。このネジは結構きつく締め上げられている。ネジは完全に外れず、ステアリング側に保持されるので無理に外さないようにすること。

 
左側のネジ部               右側のネジ部

そしてこれがネジの拡大画像。
これが私のトルクスレンチ。以前たまたま購入した工具セットに入っていた。何に使うんだろうと思っていたのだが、こんなところで役に立つとは思っても見なかった。この工具は日曜大工店で比較的安価で購入できるようなので、特殊工具ではないのでしょう。

十分ネジが緩んだら、エアバッグユニットを手前に引くように取り外す。
エアバッグユニットに接続されている配線は2本。1本はホーン用(赤矢印)、そしてもう一つはエアバッグ制御用(青矢印)。


これがステアリング側の画像


これはエアバッグモジュール側の画像

赤矢印の端子は通常のギボシで繋がれているので簡単に外すことが出来るが、青矢印の端子はロック機構があるので、ロックを外側に押し広げて小さなマイナスドライバーでこじりながらコネクターを抜き取る。ちょっとピンぼけしているが、下の画像はコネクターの拡大部分で、赤い矢印がロックの部分。

端子が外れたら、あとは通常のステアリング交換の手順と同じ。ステアリングを直進状態にして中央のナットを緩める。ナットのサイズは17なので、私は十字レンチで緩めた。かなりきつく締め付けられている。規定トルクは4.2kgfm。
ナットが緩めば、取り外さずにそのままの状態で保持し、ステアリング本体をシャフトを中心に左右に揺らしながら手前に引き、ステアリングを取り外す。完全にステアリングがシャフトから外れればナットを外し、ステアリング本体を外す。
完全にステアリングを外した状態。シャフト周囲にある黄色い部分が「クロックスプリング」という部品。ここは種々の配線がステアリングの回転にも支障がないようにしている装置なので、さわらない方が無難。赤矢印はホーン端子、青矢印はエアバッグ端子。

さて、いよいよモモステの装着。ここからは取り外しの逆。モモステの場合はホーン端子がステアリング本体側にある。(赤矢印)エアバックモジュール取付前にこの接続を完了しておくこと。
そしてステアリング中央のナットを締め上げる。
エアバッグモジュール端子は完全互換があるので、外した手順と逆に取り付ける。必ず一方向しかはまらない状態なので、無理があるなら方向を変えて行うと良い。

そして最後にエアバッグモジュールとステアリング本体を固定する。これも取り外した手順と同じで、ステアリング両脇のネジを固定するだけ。

バッテリー端子を接続し、エンジンキーをONにする。エアバック警告灯(白矢印部分)が最初は点灯し、数秒後に消灯することが確認できれば作業は完了。

 
ランエボ用モモステを装着した状態は「こちら」を参照下さい。


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